子どもに勉強のやる気を出してもらう方法とは

保護者さまの中には「(小・中・高などで)子どもが勉強にやる気を見せない」というお悩みを持つ方もいらっしゃるかと思います。

本記事では、そんな子どもたちに、少しでも勉強に興味を持ってもらえるよう、保護者さまからできる働きかけについて、アドバイスさせて頂きます。

結論は、「子どもの"好き"の同心円状で取り組める勉強から始めていく」です。以下、学年ごとのアプローチ方法について紹介します。

小学生へのアプローチ方法

大事なことは「受容体験」と「社会体験」

小学生では、ムリに勉強をやらせることよりも、受容体験と社会体験を得ることのほうが大事だと、ビーンズでは考えています。

社会体験
⇒同世代の友達、目上の先輩や目下の後輩、大人など、色んな人たちと繋がりを持って、色んな取り組みに参加すること

受容体験
⇒色んな取り組みに参加する中で、出会う人たちに受け入れられる経験を持つこと(ご家庭の中でも、家族に受け入れられていること)

こういったアクティビティ・経験をしないことには、子どもたちは社会自体への興味・関心が高まる機会を得られません。

もし、そういったことへの興味などがないまま大きくなっていくと、「そもそも勉強する意味って何?」と疑問に思ったり、つまずいた時、その動機をがなかなか見つけられず、状況改善をする際、とても大変になる可能性があります。

外で遊びたい子はのびのび遊ばせておく

小学生時代の外遊びはとても大事です。なぜなら、コミュニケーション力や人間関係の形成力などに欠かせないからです。

また、この時にできれば、友達と一緒に何かを成し遂げると、さらに良い経験となります。(一緒に取り組むことは、部活でも遊びでも、なんでもOKです)

注意点

ご家庭における、小学生の教育で気をつけて欲しいことは、以下の二点です。

ネットやゲーム依存
⇒それ以外の興味・関心がなくなってしまう危険性があり、もし、その状態で中学以降に不登校などでつまずくと状況改善がとても大変になる。

中学受験の強制
⇒無理矢理やらせないことが大事
⇒小学生の子は、自分自身の進路を決められるほど社会の情報量や意思決定力を持っていないため、先生や保護者さまの言いなりになることが多く、偏差値主義になりやすいため。(偏差値主義になると、中学以降、成績に伸び悩むと「自分はこんな点数も取れないからダメなやつなんだ……」と、挫折するケースが多い。)
⇒もし、ご家庭の中で「絶対に合格しなさい!」などピリピリすると、お子さまは心の休まる場所をなくして、つまずきやすくなりやすいです。

中学生へのアプローチ方法

勉強嫌いになるケース

中学になると、「中間テスト・期末テスト・内申」などが実施されて、それまではあやふやだった学力が、点数や成績表で具体的に示されるようになり、同級生や大人たちからシビアな評価をされる環境になります。

そのため、中学生で勉強嫌いになる子は、

学校の勉強
⇒シビアな視線に晒されるので、怖いものと感じる。

もともと好きだった科目
⇒もともと英語は好きだったのに、定期テストで数値化されて、その結果でイヤになってしまう。

自分自身のポテンシャル
⇒悪い点数(親や自分が期待していない点数)が続くと、自分で自分を見限って、勉強全体がイヤになってしまう。

など、「数字」が悩みのタネとなるケースが多いです。

勉強は「点数」でなくて「新しい知識を学ぶこと」

数字で成績が示されると、多くの学生は「良い点数を取らないと嬉しくない」というように考えるようになります。

しかし、本来の勉強で大事なことは、「定期テストの点数」ではなくて、「新しい知識を学ぶこと」です。そして、「勉強を好きになる」ということは、「新しい知識を学ぶことが好きになるかどうか」です。

もともと勉強が好きな学生というのは、知識に貪欲な性格の子が多いです。小さい頃から、本だったり、テレビだったり、展示だったり、色んな所から自分の気になる情報を集めて、「自分の知らない新しい知識を学ぶ」ということをやっています。これがどうして自然にできるかといえば、「新しい知識を学ぶことが楽しいから」です。

もし、学校の勉強が嫌いになり、これが悪化して、新しいことを学ぶこと自体が嫌いになってしまうと、その後の人生にも大きい悪影響を与えてしまいます。

ですので、子どもの頭の中にある、「学ぶこと=学校の勉強ができないとダメ(良い点数が取れないとダメ)」ではなくて、「学ぶこと=新しい知識を増やすこと(恐がることではない)」という認識をしてもらえるように、教育の赴きを置いていくことが大事です。

保護者さまも、テストの点数だけで褒めたり叱ったりするのではなく、「これまでに分からなかったことができるようになっている」など、「過程における成長」を見て、評価するように意識して頂ければと思います。(点数だけ・成果だけの評価を続けると、良い点数が取れない子はずっとヤル気を損なってしまいます。)

改善のポイントは「子どもの"好き"からの同心円状」

お子さまが勉強嫌いになっている時は、まずはお子さまの好きな分野から話を広げていって、それからどのように勉強を進めていくか考えることが大事です。

ビーンズでは、これを「好きの棚卸しから同心円状に取り組んでいく」と呼んでいます。たとえば、勉強嫌いで、サバイバルゲームが好きな子どもがいた時は、以下のような流れで指導していきます。

例)サバイバルゲームが好きな生徒の場合

生徒はサバイバルゲームが大好き

軍事の話や銃器の作られた国名には興味を自然と持つ

彼らの興味に強く関連する歴史や地理などの話をする

場合によっては、博物館や展示会など課外活動に行ってもらう宿題を出す

生徒の意欲・関心が十分に強まってきて、また、生徒が自分自身の知識が足りないところを自覚したタイミングで、趣味に強く関連する検定試験を紹介する

世界の歴史や地理の知識を増やしたい⇒語彙力検定の受験
自分の好きなことを説明するための語彙力を増やしたい⇒漢字検定の受験

生徒には、自分の一番好きなことをテーマにしながら「勉強する姿勢、努力を継続すること、試験までのスケジュール・段取り力の練習、試験本番のシミュレーション」などを学んでもらう

生徒は、合格したら成功体験を得て、不合格であっても勉強を続けた経験を得る。(どちらにしても成長)

この時のポイントは「いきなり学校のテストや問題集に直結した内容をやらせない」ということです。生徒たちの好きなことから同心円状に話題を広げていって、彼らの意欲・好奇心を削がないようにしながら、勉強への姿勢を身につけていってもらうことが最優先だからです。

また、このような流れで検定試験に合格すると、一つの自信と達成感を得て、「次はこれを受けてみたい!」など、さらに意欲を示してくれるようになりますので、オススメです。(これはビーンズの体験談でもあります。)

テストのために勉強を慌てて強制することは逆効果

定期テストが近づいてきたからといって、それだけを理由に、慌てて叱責して、「今すぐやりなさい!」など、勉強を強制させる方針はオススメしません。

理由は前述の通りで、「点数主義」の考え方で勉強を続けると、「よっぽど良い点数が取れるまでは自信が身につかず勉強を好きにもなれない」というジレンマに陥るからです。

それよりも、着実に状況改善を進められる方針、「新しい知識を学ぶことに楽しみを覚えていく」という姿勢を身に着けることの方が大事だとビーンズではお伝えさせて頂いてます。

高校生へのアプローチ方法

基本的には中学生と同じ

高校生は、次の進路が大学生(人によっては社会人)ということもあり、中学生以上に、点数・成績がシビアになります。

ただ、勉強自体を好きになってもらう方法は、先ほどの中学生と同じように自分の好きな分野から同心円状に勉強へ取り組んでいって、「新しい知識を学ぶことに楽しみを覚えてもらうこと」が大事です。

高校生は進路が多過ぎるため「進路からの逆算」が大事

一点、中学生と異なる点として、高校生の勉強嫌いは「将来」が大きく関連します。そのため、いざ大学受験をしようと思うと、大学や学部はたくさんあるし、また、そもそも受験をしない他の道などもあったりして、進路が多すぎて選べない状態にもなりやすいです。

こういう状況の時は「勉強を好きになってもらうこと」の前に、まずは「進路から逆算して自分の動機を固めていくこと」が重要となります。

進路から逆算する
・子どもの今好きなことに紐づくような職業について親子で調べてみる
・可能であれば、実際、職業についている人に出会ってみる。
・さらに可能であれば、職場も見学する。
・いきなり大学、学部を選ばせるのではなくて、先に社会の情報を知ることが大事。
・目先の進路のために急いで進路を決めるのではなくて、将来、こういう(楽しい)環境があるから、この進路を選ぶ、という気持ちを持ってもらうことが大事。

目標が定まらないことには、いくら「勉強をしなさい!」といわれても、あまりやる気は起こりません。また、勉強にアレルギーを示している子どもに対し、親がどうこう言うだけでやる気が出るものではありませんので、まずは進路に関する情報集めをきちんとして、それから勉強に取り組んでいくように気をつけて下さい。

まとめ

学年ごとに要点をまとめます。

小学生
⇒基本、のびのびと遊ばせていてOK
⇒ただし、ゲームやスマホ依存はさせない
⇒色んな人たちと交流できる環境で遊ぶことが大事

中学生
⇒点数だけを見て褒めたり叱ったりせず、「分からないことができるようになったかどうか」で評価してあげることが大事
⇒本人の好きなことから、好きな本、検定試験などを通していって、徐々に勉強への興味・楽しさを覚えていってもらうことが大事

高校生
⇒基本は中学生と同じ
⇒進路に揺れていたら、きちんと情報集めをして、方向性を見定める

いずれもポイントは、「本人の"好き"に勉強をリンクさせること」です。保護者の皆様においては、「勉強=点数だけ」という価値観を与えないように気をつけて頂ければと思います!

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